2017.3.~4.にかけて、JALファーストクラス、ビジネスクラス(およびワンワールド便)を利用して、欧州周遊旅行に行きました。こちらは都市別、見所別の旅行記のまとめです。
欧州旅行の始まりはロンドンから。
ロンドンというと、ビッグベンやロンドンアイ、ロンドン塔にタワーブリッジなど様々な観光名所が浮かびます。そして、ロンドンに300以上あるといわれる博物館もその一つ。
あまりに多く一週間程度の滞在では回りきれません。ですので、代表的な博物館である大英博物館、ナショナルギャラリー、テートブリテン、自然史博物館を巡りました。
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大英博物館
世界最大と名高い大英博物館。古今東西から収集された様々な美術品、書籍、彫刻など、収蔵品数は800万点以上。ロンドンでのテロの影響を受けて入場前の手荷物検査が実施されていました。 左側が手荷物なしの列(すかすか)、右側が手荷物ありの列となります。検査自体は簡易なものでしたが、かなりの人数並んでいました(10分くらい待ったかな)。
入場は無料ですが寄付箱があるので、余裕のある方、博物館に感動した方は是非寄付をお願いします。ゲートをくぐると、グレートコートです。ここも巨大です。ここまでくると、大英が誇る所蔵品が間近です。samsung、大韓航空など韓国資本の出資が目立つ感じでした。(仏の某美術館はnintendo3DSでガイドをしたりしていますが。)
少し進むと、いきなり見所の所蔵品が。
あまりにも有名なロゼッタ・ストーン。ナポレオンのエジプト遠征の際にフランスに持ち帰られ、イギリスへ渡った石。ヒエログリフとデモティック、ギリシア文字で同じ内容の勅令が書かれているため、ヒエログリフ、古代エジプト文字の解読につながりました。
イースター島のモアイ像。大阪の民俗学博物館でみたことがありますが(レプリカかな?)、圧倒的な存在感です。
日本ゾーンもあります。典型的な日本のものが陳列されていました。埴輪、鎧兜、根付、大判小判、人間国宝の大皿などなど。
私が訪れたタイミングでは、他アジアゾーンより人が多く盛況していました。この旅を通して感じましたが、欧州では未だに日本、オリエントへの興味を強く抱いているようでした。
本稿での博物館紹介はここまでに留めますが、まだまだ大英博物館はこんなものではないです。アッシュールバニパル王の獅子狩りのレリーフや、ギリシアパルテノン神殿の破風、アッシリアの人面有翼雄牛像などなど、ここでしかみられないものが沢山あります。中でも圧巻だったのは、やはりエジプト関連の所蔵品です。映画ハムナプトラなどでも度々舞台となっていますが、石像、彫像、棺、そして、驚くほどのミイラの数々。ここら辺は敢えて写真には納めなかったのですが、猫のミイラに魚のミイラまであり、身震いを覚えるほどでした。
ナショナルギャラリー
ナショナルギャラリーは、ロンドン・トラファルガー広場に位置し、世界五位の来場者数を誇る、多くの一流の作品を有する美術館です。常設展は入場無料ですが、企画展は有料です(大体£20前後)。入り口などで寄付を募っていますので、余裕のある方、作品に感動された方などは数£寄付していくのがよいでしょう。
建物の方面へ進んでいくと、広場のアートが見えてきます。
gooooo!!というTシャツが館内でも販売されており、買おうか真剣に悩みました。
またギャラリー前の広場では、チョーク?を持ちhomeless artと称して、石畳に何か書いている人たちがいました。人が集まるからこそやっているのだと思いますが、これもアート、なのか?どうかとも思うが。
さて、ナショナルギャラリーの入り口は建物に向かって左側になります。こちらも先日のロンドンで起きたテロの影響で手荷物検査が行われています。適当ではないのですが、ジョークを交えて割とフレンドリーに検査頂きました(仕事しろ)。
こちらも有名、気になった所蔵品について紹介します。
まずこちら。
The Toilet of Venus(邦題:鏡のヴィーナス)は、スペイン画家ベラスケスの作品です。中央に美の女神ヴィーナス、そして鏡を持ったキューピッドが描かれています。鏡に映り込んだヴィーナスは何を見ているのでしょうか。鏡に映り込んだ自身と、不遜にもそれを覗いている我々でしょうか。
次。これもあまりにも有名、The Sunflowers(邦題:ひまわり)、オランダの画家ゴッホ作。ひまわりは全部で7点制作された事が知られており、内一枚は戦火で滅失してしまっています。(但し、徳島にある大塚国際美術館で再現されたとのことで、いつか見に行きたいです。)そんなひまわりですが、この作品が置かれている中でもこの一枚は非常に異質な絵画に感じました。黄色が一際目立ち、他とは一線を画すそんな作品だと思います。
こちらは The crabs(邦題:かに)、こちらもゴッホ作となります。黄色が非常に印象的なひまわりとは異なり、緑の背景に赤い蟹。ゴッホがアルルの病院を退院してから書かれた作品で、Le Japon Artistiquesに載っていた葛飾北斎の蟹という版画に感銘を受けて描いた作品とも言われています。
そしてこちら。初期フランドル派の画家として有名なヤン・ファン・アイクのThe Arnolfini Portrait(邦題:アルノルフィーニ夫妻像)です。光の表現、錯視表現や鏡の中に映り込んだ人物の精緻な表現など、みどころ満載です。また、この作品自体の出自、寓意にも不明な点があり、アルフォルフィーニ夫人は誰なのかなど、ミステリアスさも秘めています。
ナショナルギャラリーの紹介でした。本稿で、いくつか紹介した作品に限らず、多くの作品を所蔵、またインターネット上でも高精度で作品を公開しています。興味をもたれた方は是非公式サイトを訪れてみてください。
テート・ブリテン
テートは英国政府の所有する美術品を管理する組織で、テート・ブリテンの他、テート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイブスの四館の国立美術館を有しています。その中でも、テート・ブリテンは西暦1500年くらい、テューダー朝以来の英国の美術品を所有しており、年代順に作品群を見ていく事が出来ます。また、英国出身の画家として知られるJ.M.W.ターナーより作品の寄贈を受けており、ターナーコレクションとしてこれを公開しています。また、毎年のターナー賞の会場としても有名です。
"The Cholmondeley ladies"
邦題は特にありませんが、訳すと、チョムリーの双子婦人というところでしょうか(センスなし。。)。17世紀に描かれたこの作品は、この頃の墓の彫刻のような描かれ方をしているとのこと。このご婦人方の詳細は不明ですが、左下に金色の文字で、同じ日に生まれ、同じ日に結婚し、同じ日に子供を産んだと書かれています。なんとも不思議な絵です。
"Carnation, Lily, Lily, Rose"
邦題:カーネーション、リリー、リリー、ローズ はアメリカの画家、ジョン・シンガー・サージェントの作品です。カーネーション、百合、バラ、そして二人の西洋人の女の子と、オリエンタルな雰囲気の和提灯。夕方の情景を描いた作品ですが、光の描き方が好ましく、好きな作品です。
"Orphelia"
邦題:オフィーリアは、サー・ジョン・エベレット・ミレーによるシェイクスピア作品「ハムレット」の一場面を描いた作品です。溺れる前に、オフィーリアが歌を口ずさんでいるそんな情景です。
ギャラリーです。すばらしい作品たちが所狭しと並べられています。上に下に見逃さないように観覧しますが、かなり多いのでとても時間がかかります。かなり早歩きで2~3時間はかかります。
最後ですが、英国における芸術家を語る上で描かせないJMWターナーの自画像です。ターナーの作品はターナーコレクションとして、展示されているのは前述しました。印象的な光の描き方からは、やわらかさを感じます。是非、観覧して頂きたいなと思います。
テート・ブリテンの作品は、上の公式HPから見る事もできます。ご興味の湧いた方は是非見てみてください。
自然史博物館
自然史博物館は、元々は大英博物館の自然科学部門であったものが、大英博物館の所蔵数の増加に伴って、独立して開館するに至ったものです。自然科学部門のみが独立したとはいっても、所蔵数はさすがの大英。世界最大クラスに展示物があるとのことです。
入館してまず我々を迎えてくれるのがステゴサウルスの化石。この後、後ろに少し見えるエスカレーターに乗り、地球誕生〜地球の神秘を学ぶエリアへ突入です。
こちらは見所として外せない始祖鳥の化石です。(レプリカです。)このとき、というか今もですが、日本へ本物が来ているタイミング。。(くやしい。)実はそちらに行った方がよいかも知れません。
地球の神秘。鉱物。白色〜赤までスペクトルが作成できるように、様々な色を呈しています。不思議を感じます。この他にも、様々な鉱物や、ダイヤモンドのレプリカなど、多く展示されていました。
飛べない鳥、ドードーの剥製です。こちらも日本に来ているとの事。世界には何羽か剥製があるそうですが、完全なものはないとのこと。絶滅動物が人のせいで出てしまうというのは何とも残念で、やるせないです。
ダイナソーエリアがあります。ティラノの顎の骨など見所が様々ありますが、その一つがこれ。トリケラトプスの全身骨格。トリケラトプス好きとしては、非常に心が躍ります。ジュラ紀に地球上に存在した恐竜たちに何があったんでしょうか。。。
そして、ヒトの時代へ。アウストラロピテクス〜現生人類までの骨が展示されています。新人類である我々、そして、旧人類、太古のロマンであり、不思議でもあります。旧石器時代の歴史を知る事ができたらいいななんて思います。
アウストラロピテクスです。現生人類の祖先です。不思議な感じがします。
Bottom Line
ロンドンの博物館について、手短かではありましたが紹介しました。
ナショナルギャラリー、テートブリテン、そして大英博物館、自然史博物館と、一部ではありますが、ロンドンに多数ある美術館・博物館群をお見せする事が出来たら幸甚と思います。
日本の博物館も好きですが、美術品など、皆が楽しめるように展示してある海外の博物館も私は好きです。
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