2017.12.21にJALのプレスリリースで、「2018年度の国際線ファーストクラス・ビジネスクラス ワイン・日本酒の銘柄を決定」との発表がありました。その中で、何と2018年1月からファーストクラス・シャンパーニュに「ルイ・ロデレール・クリスタル2009」が供される事がわかりました。
そう、あの「サロン」の文字がないんです。これが飲んでみたくてJALのファーストクラスを選ぶ人、憧れている人もいることでしょうから、かなりの衝撃です。
▼プレスリリースのリンクです。
- サロンって何?
- 何でJAL国際線ファーストクラスだと飲めるの?
- 何で飲めなくなるの?
- JALのHPではどうなってるの?
- ルイ・ロデレール・クリスタル2009はどうなの?
- ファーストクラス提供ワインに改善はないの?
- サロンの見通しは?復活はある?
- Bottom Line
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サロンって何?
サロン社は1900年代初頭、フランス・シャンパーニュ地方のメニル・シュル・オジェ村に設立されたシャンパンメーカーです。 原料となるぶどうが不作だった年には生産を見合わせ、ヴィンテージが手に入った年にのみ最上質のシャルドネの一番搾り果汁のみを使用して、一種類のシャンパンのみを作るという「こだわり」で知られています。 またマロラクティック発酵をさせないため飲み頃に至るまで長期の熟成期間を要し、年間の生産量は5万本程度に限定されるため、その希少価値から「幻のシャンパン」と呼ばれています。 若くして社長に抜擢された、ディディエ・デュポンの洗練された感覚と鋭利な経営手腕によってシャンパーニュ・サロンは「奇跡のシャンパーニュ」として、唯一無比の個性を発揮しつづけています。収穫から少なくとも10年熟成されて発売されるシャンパーニュ・サロンは、清らかな果実のエッセンスが凝縮されて、繊細でエレガントなスタイル、透明感にあふれる味わいは不変です。
大事な部分をボールドにしました。つまり、ブドウが良くないと作らない、希少価値の高い幻のヴィンテージ・シャンパーニュなんです。ちなみに、飲み口はかなりすっきりしてて美味しいです。
また2007年からこれまで10年に渡って、JAL国際線ファーストクラスで提供されてきた、JALファーストクラスの代名詞的シャンパーニュでもあります。
▲2003〜2018年までしか調べられませんでしたが、JALといえばサロン、ANAといえばクリュグ。2007年以降はそんな感じ。ちなみに市価は倍くらい違います。
何でJAL国際線ファーストクラスだと飲めるの?
サロンは生産量が少なく、全販売数量は割当制となっています。新しくJALに割り当てるのはとても厳しいものがありました。しかし、サロン社社長が、実際にJALのファーストクラスを利用して、その宮殿のようなサービスに感激、CAのシャンパーニュの取り扱いもよく、これなら。と、2007年12月からSALON社のシャンパーニュをファーストクラスで出す事が決まりました。
サロン社社長がサービスに感激したんですね。それで世界で唯一サロンを提供するファーストクラスキャリアとなったということです。
何で飲めなくなるの?
要因は推定でしかありませんが、①サロンの絶対数量が限られている事、②他のキャリアのシャンパーニュに較べて高いこと。①の要因が大きい気がしますが、ここら辺に起因しているものと考えられます。最近だと、如何に長距離ファーストクラスといえど、往復3本のみ積載ということでしたし、2018年においてもビジネスクラスにおいてドゥラモットは継続して提供されるようですので、(関係が破綻したとかいう理由ではなく、)やはり、量的限界の影響のような気がします。
▲2018年3~8月@ファーストクラス。サロンの文字がなくなっています。
▲2018年9~2019年2月@ファーストクラス。こちらも同様です。
▲2018年3~8月@ビジネスクラス。サロンの姉妹メゾンであるドゥラモットは提供されます。
JALのHPではどうなってるの?
▲JAL HPから。サロンに代わって、ルイ・ロデレール・クリスタル2009が供される準備が進んでいました。ただ、1月、2月の飲み物メニューはサロンのままでした。(まだ望みあるか?)
ルイ・ロデレール・クリスタル2009はどうなの?
▲ルイ・ロデレールのトップキュヴェ、かつブドウが優良な年にしか作られないので、シャンパーニュとしては申し分ありません。私は飲んだ事ないので、JALさんから引用。
洋梨に柑橘類の風味と食パンの様なイーストのアロマが優しく、そして複雑に香ります。泡のキメがとても細かく、繊細かつ柔らかで、終始滑らかな口当たりが印象的です。心地よい果実感とフレッシュでバランスの良い酸味と共に、長く残る余韻をどうぞお楽しみください。
ファーストクラス提供ワインに改善はないの?
▲少しおおっと思ったのは、ココ・ファーム・ワイナリーのオレンジワイン。最近の流行を取り入れてくる辺り流石と思いました。白ワインを造る際に、ブドウの皮や種も一緒に漬け込んで、旨味や風味を取り入れたワインとなるそうです。
サロンの見通しは?復活はある?
今回の発表を見ると、少なくとも2019年2月まではサロンは提供されなさそうです。
▲こちらは2017年度国際線ワインのリリース。サロンは提供年度が限定されていません。一方で、2018年度の発表では「ルイ・ロデレール・クリスタル2009」提供の期間設定があるので、もしかして。と期待はもてます。
また、サロンのリリース予定をwiki等でちらちら見てみると、2007(リリース待ち)、2008(マグナムボトルのみ予定)とのこと。2008のヴィンテージは量が少なそうですね・・・。兎にも角にも、割当てがあって、JALで再び提供される事を期待するのみです。
Bottom Line
JALからのプレスリリースで国際線ファーストクラスでサロンが2018年は提供されないことをお伝えしました。代わりに、来年度はフラッグシップ・シャンパーニュとして「ルイ・ロデレール・クリスタル2009」が提供されるとのことです。その他、ワインセレクションにはオレンジワインを入れてくるなど、工夫が見られ、ワインセレクションとしては興味をそそられる内容でした。
願わくば、2019年度からは、サロンがフラッグシップ・シャンパーニュとして復活してもらいたいです。サロンが戻ってきたときのために、今のうちから必死にJALマイルを貯めておこうと思います。笑。
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